バナー配色の実務:ブランドを崩さず“行動”を引き出す色の選び方
2026.1.22
バナーにおける色の使い方は、視認性・印象・行動喚起のすべてに直結する重要な要素です。しかし、「ブランドカラーは守りたい」「でも目立たせたい」「クリックさせたい」といった複数の目的が絡む中で、どのように色を選び、配色設計を行えばよいのでしょうか。本記事では、色が与える心理的効果をベースに、ブランドイメージを損なわず、なおかつユーザーの行動を促すバナー配色の実践的ノウハウを詳しく解説します。
目次
色がバナーに与える影響とは
バナーにおける「色」は、単なる装飾ではなく、情報伝達や感情誘導、行動喚起まで担う極めて重要な要素です。正しく選べばクリック率が上がり、間違えれば離脱や誤解につながります。
色は感情と連動する“無言のメッセージ”
人は色から直感的に意味を読み取り、感情や行動に影響を受けています。赤は「緊急性・情熱」、青は「信頼・冷静」、緑は「安心・自然」、黄色は「注意・活発」など、色の印象はブランドイメージにも直結します。
色によってクリック率が変化する
A/Bテストの事例では、同じバナーでもボタンの色を変えただけでクリック率が数十%変化することがあります。視認性やコントラストだけでなく、色の持つ“意味”がユーザーの意思決定に影響を与えるのです。
配色は「目立たせたいもの基準」で設計する
背景やテキストよりも、ユーザーに注目させたい要素(CTAなど)から色を決めることで、自然と目線が集まりやすくなります。「色の主役」を決め、それ以外を調整することで、情報の優先順位が明確になります。
色の組み合わせは3色以内に絞る
バナーに多くの色を使いすぎるとチラつきや雑多な印象を与え、ブランドイメージを損ねる可能性があります。「ベースカラー」「アクセントカラー」「テキスト色」の3色構成を基本とし、色数を抑えることで視認性と統一感を両立できます。
ブランドカラーとの共存が必要
強い訴求を優先するあまり、ブランドカラーやロゴとの調和を崩すと、企業イメージがブレるリスクがあります。補色やトーンを変えたグラデーションなどで「目立つけれどブランドらしい」色設計を意識しましょう。
心理効果を活用した配色戦略
色彩心理を理解し、ユーザーの感情や行動をコントロールすることは、成果につながる配色設計の基本です。色が与える“無意識の印象”を戦略的に利用しましょう。
赤系は「注目・行動喚起」に最適
赤やオレンジは人の目を引きやすく、「クリック」「限定」「今すぐ」といったCTAの背景色として非常に効果的です。ただし、全体に多用すると警戒感を与えるため、部分的に強調したい箇所だけに使うのがポイントです。
青系は「信頼・知性・安定」の象徴
金融・IT・医療などの分野で多く使われる青は、安心感やプロフェッショナルな印象を与えるため、ブランドイメージのベースカラーとして優秀です。ただし、寒色なのでCTAとの相性には注意が必要です。
緑は「安心・環境・調和」系バナーに
ナチュラル系や健康・環境意識の高いサービスでは、緑が癒しや安心を演出します。中間色なので視認性はやや劣るものの、他の色と組み合わせることで信頼感を保ちつつ訴求力を上げられます。
黄色・オレンジは「軽快・元気・行動性」
ポップで明るい印象を与える黄色やオレンジは、セール情報やエンタメ系に最適です。明るさで注目されやすい反面、過剰に使うと安っぽく見えるため、分量とコントラストに注意が必要です。
黒・グレーは「高級感・洗練」の象徴
高価格帯商品やハイブランド系のバナーには、黒・グレーを基調とすることで“格”を感じさせる演出が可能です。ただし、文字とのコントラストが低い場合は、視認性確保の工夫が不可欠です。
ブランドカラーと訴求カラーのバランス設計
色の選定において重要なのは、「目立たせたいが、ブランドは壊したくない」というバナー特有の二律背反をどう解決するかです。両立させる具体的な設計法を紹介します。
ブランドカラーを“ベース”に固定する
ロゴやブランドイメージの基礎となる色は、バナーのベース(背景やロゴ周り)に配置し、常に視認される場所に保持します。これにより、視覚的な一貫性を維持しながら、訴求カラーを自由に活用できます。
訴求ポイントだけ補色や補助色で目立たせる
CTAボタンや価格情報など、アクションを促す要素にはブランドカラーの補色や、明度・彩度の異なるアクセントカラーを使って“部分的に目立たせる”ことが可能です。全体トーンは保ちつつ、視線誘導も実現します。
トーンを統一することで全体が整う
異なる色でも、明度・彩度・透明度といった“トーン”を合わせるだけで、調和の取れた配色になります。ブランドカラーと異なるカラーを使う際も、トーンマッチを意識すればイメージを損ないません。
ロゴ周辺は色数を抑えて「主張空間」に
ロゴはブランド認知の要です。その周辺には余計な色を配置せず、シンプルな背景・控えめな文字色でロゴが浮き上がるように設計することで、視認性とブランド印象を両立できます。
ブランドガイドラインを守りつつ柔軟に調整
大手企業ではブランドカラーの使用ルールがガイドラインで定められているケースが多く、その範囲内での訴求表現が求められます。ただし、Webバナーなどでは“補色・類似色・透明度の調整”で十分に効果を出せます。
バナー配色の実践チェックと改善ポイント
色の選び方に正解はありませんが、成果を出すバナーには“共通する配色の設計意図”があります。制作後にも確認すべきポイントを押さえて、継続的に改善していきましょう。
一瞬で「注目箇所」がわかるか?
完成したバナーを見たとき、ユーザーがまず目にする要素が狙った通りに目立っているかを確認しましょう。主張したい要素に使った色が、背景や周囲と十分にコントラストを持っているかが鍵です。
情報の優先順位が色で整理されているか?
色をただ使うのではなく、「この色は主張」「この色は補足」というルールが一貫して設計されているかがポイントです。バナー全体の中で、色が情報構造をサポートしている状態が理想です。
スマホ・PCどちらでも視認性が保たれているか?
デバイスによって見え方が異なるため、小さな画面でも文字が潰れず、色のコントラストが崩れないかを実機で確認します。特に明るすぎる色や淡色はスマホで消えるように見えることがあります。
他のバナーと差別化できているか?
競合他社のバナーと色が被ってしまうと、視認性はあっても「記憶されない」問題が発生します。差別化のためには、トレンドを把握しつつも少し“ズラした”配色が効果的です。
クリック率や離脱率で色の効果を検証する
配色は感覚で決めず、ABテストやクリック率の比較で“数字で効果を検証”することが必要です。色だけを変えたバナーを複数用意し、ユーザー行動に違いが出るかを見ながら改善を繰り返しましょう。
まとめ
バナー配色は「目立つため」だけでなく、「ブランドを守りながら行動を促す」ための設計戦略です。色の心理効果を理解し、目的に応じて適切に選定・配置することで、ユーザーの視線と感情をコントロールできます。色数の制限、トーンの統一、ブランドカラーとのバランス設計を意識することで、視認性と成果を両立する配色が実現できます。見た目ではなく“意図ある配色”を目指しましょう。
この記事を書いたライター

バナー制作に特化したデザイン会社(バナー制作実績)。累計では数千本のバナーデザインを手掛けております。Instagram・X(旧Twitter)・LINE・GDN・YDN・アフィリエイト等、広告用のバナー制作を幅広くご対応可能です。
※アンケートモニター提供元:ゼネラルリサーチ
調査期間:2020年8月7日~12日
調査方法:インターネット調査
調査概要:デザイン制作会社10社を対象にしたサイト比較イメージ調査
調査対象:全国の20代~50代の男女 1052名














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